2023年春公開「映画ドラえもん のび太と空の理想郷」
今年の劇場版ドラえもんである、
『映画ドラえもん のび太と空の理想郷』観てきました。
完全新作だった。しかも今回は人間ドラマがメインの深いテーマだったし!ちびっ子ついてきてる?
テスト0点で野球もダメダメののび太。ユートピアに行ければ僕だって優等生になれるのに…。
そのパーフェクトな人間というのが曲者で、平たく言えば、大人の言う事を聞くだけの都合のいい人間。
心を無くすということになるのだよ。
それって、大人の世界で言えば社畜やんけ!そんな人間にホントになりたいの?なテーマだった。
かつて私自身も、みんなが同じであればコンプレックスも差別もなくなると本気で思い込んでた思春期君な思想を持っていた時期もあった。
かつてのクレヨンしんちゃんの主題歌
『ダメダメの歌』でも通じる所がある。
みんなと同じなんてヤなのに ダメダメダメ…
間違いだらけのダメダメ攻撃「言うことききなさ~い!」「え?何で?」「ソレって大人の都合なんじゃないのー?!」
みんなと同じなんてヤなのに ダメダメダメ… 間違いだらけのダメダメ攻撃
さらに言うと、
赤ずきんチャチャの『ようこそマジカル・スクールへ』も
ひとりひとりのキャラクターが違えば みんながいちばん優等生
と歌っている。
押さえつけるだけが教育じゃないよ。大人はかつて失敗しながら学んでいる経験があるせいか、子供に対して同じ失敗をしないように教育しがち。いわば、最初
に答えを教えているのだ
。その教育のせいで、失敗は悪い事という意識が刷り込み、社会人になってからは言われた事しかできない指示待ち人間になってしまう。
答えは教えてもらうものでなく、トライ&エラーを繰り返して自分で学ぶ必要があるのじゃよ。そのプロセスを経て、自分で考えて行動できる人間に育つ。
今の子供って、なんか大人の顔色を伺っている感がある。それこそ、卒業アルバムの将来なりたい職業に公務員(理由は安定してるから。)とガチで書きそうな
子になりそうだ。
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♦劇中のあらすじ
のび太が嘆いている。ユートピアに行けば、全員が優等生。なんで僕はこの国に生まれなかったんだ。
ユートピアがあったらなぁ…と空に浮かぶ三日月形の島を見つけた!
これこそが、本日の舞台
『パラダピア』である。
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いつもの5人のメンバーで空に浮かぶ楽園『パラダピア』探し出し、パーフェクトになると言われるその場所で暮らし始めよう!
売れ残りの飛行船(ローンで購入)で出発!
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『パラダピア』へ接近したら、雷で攻撃された!
「わるもの」と勘違いして、攻撃してごめんちゃい。
私はパーフェクトな猫型ロボット ソーニャです。
『パラダピア』こそ争いも犯罪もない世界です。人口は400人ほど。大人はよく働き、子供もよく勉強します。住むだけで勉強もスポーツもできるパーフェク
ト小学生になれます!
この『パラダピア』は三賢人が創りました。
この三賢人から三日月マークのバッジを渡され、「最初は誰でも三日月。心が満ちると太陽になりパーフェクトになります。」と宗教臭い事いわれる。
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一同は『パラダピア』で生活することに。
『パラダピア』でも生活は、夜8時に寝て、朝5時起床という規則正しい生活。
さらに、人工太陽のパラダピアンライトを浴びることで、洗脳されて三賢人の言いなりになるというおっそろしいもの
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洗脳されないように学級委員のハンナはライトを無効化するキャンディを食べていて、のび太はライトの影響を受けにくい特殊な体質。
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『パラダピア』こそが「わるもの」と発覚!ならば、タイムパトロールに連絡だ!
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タイムパトロールへ連絡しようとするも、ソーニャに阻止される。
ドラえもんによるソーニャへの訴え
『ソーニャ、君があのとき笑ったのは心があるからなんだ。僕達猫型ロボットは人間の言う事を聞くために作られたんじゃない!友達になるためなんだ!僕たち
は友達だろ!』
必死にの訴えにソーニャ怯むが、かつてソーニャ自身がダメロボットだった過去があり、自分を拾ってくれた三賢からの叱責によりドラえもんを撃つ。
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のび太のライトの影響を受けにくい特殊な体質は、『ネオ・パラダピアンライト』完成のためのサンプルにされてた。
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のび太もネオ・パラダピアンライトにより三賢人のいいなりになり、ドラえもんを変身ビームで撃って、青い虫にしてしまう。
「パーフェクトにならなくていい。ダメ小学生で言ったけど、僕はそのままののび太くんが…。」
(冒頭で出てた青い虫の正体はドラえもんだった。)
ドラえもんを撃ったことで正気を取り戻すのび太
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「のび太、あんなダメロボットなんて忘れなさい。」
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「いらないものなんかじゃない!僕の大事な友達だ!色々な人がいるから世界は面白いんだ!」
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のび太の他に、ジャイアン・スネ夫・しずかちゃん洗脳解ける。
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本日の黒幕レン博士登場!
パラダピアンライトの発明者で世界を自分の言いなりにする『世界パラダピアン化計画』を企んでいた
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ソーニャの裏切り。
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パラダピアを墜落させることを決める。
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堕ちるパラダピアを四次元ゴミ袋で捨てようとするも、パラダピアはゴミ袋の中で熱暴走を起こす。このままでは袋ごと爆発してしまう。
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ソーニャの自己犠牲
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お馴染みのドラえもんのSFトリックの正体
・冒頭で晴れているのに雨が降っている:沈みゆくパラダピアの海が漏れていた。
・のび太にまとわりついていた青い虫:変身ビームで撃たれたドラえもん
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レン博士はタイムパトロールに逮捕。
ソーニャのメインメモリー見つけた。ソーニャ復元可能だ!
のび太「ユートピアなんていらなかったんだ。だってこの世界ははじめから素晴らしんだ!」
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オチは四次元ゴミ袋に捨てたはずの0点の答案がママに見つかり、ママ激おこ
のび太「そのままの僕を愛してよ!」
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EDの後、来年のドラえもん映画のヒント映像;
『オーケストラホール』
楽器演奏がテーマの過去作は知っている限りではないから、おそらくリメイクではなく新作なのであろう。
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●追伸その1;
そういえば、こち亀173巻8話の【オヤジ小学生の巻】を思い出した。
両津がカメラマンと警備を兼ねての小学校の遠足に同行するこになったが、その小学校こそが電極プラスが通う小学校だった。
タイトル通り、年相応の小学生とは思えないくらいの落ち着きぶり。サラリーマンか!!ww
感情を目一杯表現できるのは子供の特権なんだよ。大人になればなるほど感情を押し殺す機会が増えてくる。
子供が感情を押し殺してどうすんねん!
実は、この小学校の生徒はパラダピアンライト浴びていたのか!
●追伸その2;
かつての夢幻三剣士のED曲
「世界はグー・チョキ・パー」
夢幻三剣士の作中とは、おもいきりミスマッチ!だけど歌詞の内容が深い…。
大人は時々無理言うぞー
子供に真面目に無理言うぞー
からの歌い出しから、締めは
みんな違うからあいこでしょー
今作の主題歌にして良いくらいだ。
みんなちがって、みんないい。あなたはあなたでいい。
人間を含めて地球上の全ては、違うから生まれることができ、違うからそれぞれが存在することができたのだ。by金子みすゞ
●追伸その3;
ソーニャの自己犠牲エンドのように見せかけて、ソーニャ復活は泣いた。
これは反則やで!